タスマニア: 歴史的な和解の円卓会議の末に辿りついた天然林伐採のモラトリアム、しかしいまもなお …
過去四半世紀にわたって地元タスマニアばかりか国の世論を二分してきた原生林伐採をめぐる攻防ですが、最近になって事態が大きく変わろうとしています。昨年10月に、森林保護団体、業界団体、労働者団体が6ヶ月近くにも及ぶ時間を費やして協議した末に「合意に向けてのタスマニア森林原則書(Tasmanian Forests Statement of Principles to Lead to an Agreement)」が調印されました。さらに、12月15日には連邦政府のバーク環境相は、州有林の保護価値の高い森林(HCVF)の伐採を90日以内に停止すると言明しました。
しかしこうした動向が伝えられるなかで、ウェルド渓谷をはじめ州南部の世界遺産指定地域に隣接する原生林ではいまもなお、伐採道路が拡張され、貴重な老齢樹が破壊され続けています。