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スマトラ島のほぼ中央部、リアウ州の東岸部一帯には、広大な熱帯泥炭湿地が存在する。
なかでも、カンパール河の南側に位置するケルムタンと呼ばれる湿地帯は、90年代以降から始まったパルプ用材採取のための自然林伐採の荒波にもかかわらず、手付かずでの状態で残された、数少ない貴重な内陸型の湿地林である。

この湿地林帯の中核を成すのが、ケルムタン鳥獣保護区(Kerumutan Wildlife Reserve, Suaka Margasatwa Kerumutan; 以下、SMKと略す)である。

SMKは、1972年にインドネシアの農業省令によって12万haの保護地として提唱されたが、結局、現行面積の93,222 haに縮小された。

現地のNGO、YASA(Yayasan Alam Sumatera)によれば、SMKの周囲にはおよそ25のコミュニティが存在し、5,400戸の世帯が生活する。うち7割は先住民(indigenous people)、残りは移民(immigrants)である。

SMKの東側は、かつての国営林業公社インフタニⅣが所有するHPH(森林事業権)だったが、すでに権利期限が失効している。インドネシア科学院(LIPI)の調査によれば、この旧HPH域内には先住民の居住が認められていないという。

カンパール河の北岸の土地には、APPグループのアララ・アバディ社によるHTI(産業植林)の事業地も含め、地域住民が伝統的に利用している慣習林が存在するが、このSMK北東に位置する旧HPHも、トゥルク・メランティの住民によって慣習的に木材や非木材林産物の採取などで利用されてきた土地である。

SMKの拡大によって、こうした住民利用の慣習的な場所の利用範囲が狭まることの恐れについて、住民支援のファシリテートに取り組むNGOから危惧の声があがっている。

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